2023年度「乳の社会文化」学術研究として実施された「香港における日本産牛乳の評価と輸出促進方策 -アンケート調査に基づく分析-」(高知大学 データサイエンスセンター特任助教 李冠軍先生)の研究成果が、「農林業問題研究」に個別報告論文として受理され、公開されましたのでご紹介いたします。


農林業問題研究 Journal of Rural Problems 60(2)67–742024
 DOI :  https://doi.org/10.7310/arfe.60.67

【論文タイトル】
香港における日本産牛乳の評価と輸出促進方策 -アンケート調査に基づく分析-

【要約】
本研究の目的は、選択型コンジョイント分析を用いて香港における日本産牛乳に関する消費者の選択行動を分析することである。400名の回答者を対象としたオンライン調査のデータを分析した結果、以下の4つの主要なポイントが明らかになった。
(1) 参加者の60.5%が日本産牛乳を消費していた。
(2) 香港の消費者は地元産と日本産の牛乳の両方を好んでいた。
(3) 消費者はノンホモジナイズド牛乳やビタミン強化牛乳を好む傾向があった。
(4) 日本産牛乳は、中高年層、高所得者層、男性、および大学卒以上の学歴を持つ人々に好まれる傾向があった。
これらの結果から、日本産牛乳が海外産の牛乳と競争するためには、現在の強みを維持することが重要であると示唆される。また、中高年層、男性、大学卒以上の消費者を対象としたプロモーション施策が効果的であることが分かった。
 

  • 本研究は2023年度「乳の社会文化」学術研究によりおこなわれたものとなります。
▼研究報告書

2025年1月31日