2013年
著者:高岡素子
所属:神戸女学院大学 人間科学部

  • 健康科学
  • 精神・神経・睡眠・脳機能・認知機能

要旨

近年、日本人の平均睡眠時間は減少傾向にあり大人社会に影響され、子供たちも夜型傾向が強くなり、子供の睡眠不足が懸念されている。牛乳には睡眠に効果的な因子の存在は示されているが、その作用の詳細についてはまだ明らかにされていない。よって本研究では、牛乳摂取と睡眠誘導に関わる時間との関係を明らかにするために、牛乳摂取後の自律神経活動、脳波および生理的なストレス状態指標である唾液コルチゾール解析を行い、これらを総合してストレスおよび眠気の状態を解析し、牛乳摂取後のストレスおよび眠気の経時的な変化について評価した。
常温および温めた牛乳を摂取、30、60、90分後の自律神経活動、脳波およびコルチゾール解析によるストレスおよび眠気の主観的評価について調べた。その結果、常温および温めた牛乳とも、生理的指標において摂取30 分後にストレスが軽減され、眠気が誘導されることが示唆された。以上のことから、安らかな眠りを誘導するための最適な牛乳摂取タイミングは、就寝30分前であると考えられた。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/alliance/berohe000000jgmy.html

2015年9月18日