2018年
著者:太宰 潮
所属:福岡大学 商学部

  • 食育・教育
  • 中学・高校生

研究成果の概要

 本研究の目的は、現在日本の小中学校に広まりつつある「弁当の日」という食育活動に合わせて、乳というテーマを踏まえながら学校教育の現場と主に流通・マーケティング(具体的には乳製品メーカーと地域小売チェーン)との場をつなげ、乳への教育的効果と経済的効果の双方を実証することである。
 研究のうち実証は大きく2つに分かれる。まず、乳業メーカーの食育活動の効果測定である。
現在乳業メーカーは出前授業などの食育活動を積極的に行っているため、その出前授業の取材を行うとともに、アンケートを主とした教育効果を測定した。実証においては食育活動の前後同一被験者の比較、また食育活動の未実施群と実施群の比較も行った。
そして次の段階として、本研究のメインの目的である「弁当の日」における協働活動とその効果測定を行った。乳における教育という観点から、乳業が盛んな北海道に着目し、乳業メーカー、中学校、それに中学校がある校区内で「弁当の日」を応援する小売チェーンとの協働を実施した。
 具体的には「弁当の日」が行われるタイミングより前に、弁当に乳製品を入れることを踏まえた、乳業メーカーによる乳製品や乳業についての教育活動を実践し、その教育活動と共に「弁当の日」における効果を生徒へのアンケートによって確認した。経済効果は小売チェーンの販売状況によって行った。その結果、乳業や乳製品について理解度が大きく進んだほか、「弁当の日」の一品や家庭でのご飯に乳製品を使った生徒が多く現れ、消費が広められたと共に、地域小売店は関連商品の販売が伸びることを確認できた。
 
研究分野 食育、義務教育
キーワード:
弁当の日食育義務教育地域連携 SDGs

2023年1月22日