2017年
著者:小西 瑞穂
所属:国立成育医療研究センター 研究員

  • 食育・教育
  • 乳幼児

概要

牛乳・乳製品は乳幼児の食物アレルギーのアレルゲンの第 2 位に位置しており、牛乳アレルギーは難治例が多い。そのため、死にも至る可能性があるアレルギー症状を起こさないためにも社会全体でサポートする必要性があると考えられる。申請者は、平成 26 年度には就学前 3-5 歳の牛乳アレルギーの子どもの保護者を対象にした心理教育を実施した。平成 27-28 年度には子ども自身が牛乳アレルギーへの理解を促進し、自ら危険を予測・回避する力を備えるための冊子を保護者用・子ども用の 2 種類を作成した。このように、これまでは牛乳アレルギーの子ども本人やその保護者という、問題の当事者の心理的負担軽減のために様々な視点から研究を行ってきた。したがって、本研究では牛乳アレルギーの子どもとその保護者への心理的負担感の軽減を目的に、牛乳アレルギーに関する正確な知識を牛乳アレルギーでない人々に普及させる冊子を保護者用・子ども用の 2 種類の作成を行うことにした。その際、予備調査として自分自身と子どもに食物アレルギーを持たない就学前後の子どもを持つ保護者を対象として牛乳アレルギーに関するウェブ調査を行い、牛乳アレルギーでない人々の牛乳アレルギーについての認識やスティグマについて検討し、その結果を冊子作成に活用した。冊子は、専門用語はできるだけ避け、平易で親しみやすい文章と色使い、イラストを用いた。また、冊子完成後、牛乳アレルギーを持たない子どもとその保護者を対象に保護者用・子ども用各冊子への感想について、自由記述式アンケートを行った。
研究分野
健康心理学、臨床心理学、社会心理学

※平成29年度「食と教育」学術研究
キーワード:
牛乳アレルギー子ども保護者牛乳アレルギーを持たない人

2019年12月23日