「牛乳乳製品健康科学」学術研究の指定研究を実施していただいた東京女子医科大学附属足立医療センター小児科 長谷川茉莉先生の研究成果が、World Journal of Clinical Casesに論文採択され、公開されましたので、ご紹介いたします。


〇 World J Clin Cases 2023; 11(4): 797-808 [PMID: 36818633 DOI: 10.12998/wjcc.v11.i4.797]

【タイトル】 Efficacy of incremental loads of cow’s milk as a treatment for lactose malabsorption in Japan.

【要約】
乳糖不耐症(LI)は、日本人に多く見られる。 LIのうち、乳糖吸収不全症(LM)の治療として、海外で報告されている乳糖(牛乳)負荷治療が日本人でも有効かを検討した。アンケート調査で、牛乳・乳製品摂取により腹部症状 (LI 症状) の自覚がある46例(10~68歳、中央値34歳)を被験者として選出した。20g乳糖による呼気水素ガス試験を用いて、35例 (76.1%)をLMと診断し、同意が得られた32例に対して治療を行った。治療方法は、牛乳を毎日空腹時に30mLから摂取開始し、4~7日間隔で漸増し200mLまで増加させた。平均治療期間は、41±8.6日で、LI 症状の改善は29 例(90.6%)[95%信頼区間:75.0-98.0%]に認められた。便中腸内細菌叢解析では、治療後にLI症状が消失した7人の被験者でBlautia属の有意な増加が認められた (p=0.0313)。牛乳の漸増負荷によるLMの治療は、日常生活に支障なく実施でき、有用である。

▼研究報告書

2023年11月9日