2019年度「牛乳乳製品健康科学会議」学術研究に採択された、徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター 森 博康先生の研究成果が、The Journal of Nutrition Health and Agingに論文掲載されましたので、ご紹介いたします。

The Journal of Nutrition Health and Aging

【タイトル】De-Training Effects Following Leucine-Enriched Whey Protein Supplementation and Resistance Training in Older Adults with Sarcopenia: A Randomized Controlled Trial with 24 Weeks of Follow-Up

【雑 誌】The Journal of Nutrition Health and Aging
     https://link.springer.com/article/10.1007/s12603-022-1853-1

【概 要】

目 的
この研究の目的は、サルコペニアの高齢者の骨格筋量と筋力に対するロイシン強化ホエイプロテイン補給とレジスタンストレーニングを組み合わせた治療介入後の脱トレーニングの有効性を評価することでした。

参加者
本研究の対象者は、アジアのサルコペニア診断基準でサルコペニア該当する65歳以上の高齢者とした。対象者は、レジスタンストレーニング後のホエイプロテイン補給(RT+PRO;n=27)、レジスタンストレーニングのみ(RT;n=27)、ホエイプロテイン補給のみ(PRO;n=27)の3つのグループのいずれかにランダムに割り当てられました。

介 入
介入プログラムは24週間にわたって実施されました。このプログラムには、RTおよび/または PRO補給を週2回24週間行った後、さらに24週間のトレーニング解除期間が含まれていました。PROサプリメントには、11.0gのたんぱく質と2,300mgのロイシンが含まれていました。すべてのグループの参加者のエネルギーとたんぱく質の総摂取量は、介入期間とトレーニング解除期間中に、それぞれ少なくとも30kcal/kg理想体重(IBW)/日と1.2g/kgIBW/日を達成するように食事管理されました。

測 定
主要アウトカムである四肢骨格筋量指数(ΔASMI)、副次的アウトカムである握力(ΔHGS)の変化の評価項目は、ベースライン、24週間の介入終了時、および12週間と24週間のトレーニング解除時に測定されました。

結 果
ベースラインと比較して、ASMIとHGSはRT+PRO群の24週間の介入終了時に有意に増加しました(ASMIとHGS、p<0.01)。ただし、各グループ間でΔASMIとΔHGSに有意差はありませんでした。トレーニング解除期間の24週間で、ΔASMIとΔHGSは、RTグループよりもRT+PROグループで高かった (それぞれp<0.05とp<0.01)。

結 論
RTとPROの併用介入は、RTの単独介入と比べ、トレーニング解除後のサルコペニア治療において骨格筋量や筋力の長期的な維持効果を示した。したがって、RT後のPRO摂取は、高齢者のサルコペニアの治療に役立つ可能性があります。

※ジャパンミルクコングレス2021のご発表内容を中心にまとめられました。

2022年10月24日