2012年
著者:Wong Y1, Chang YJ.
所属:Wong Y1, Chang YJ.
雑誌名・年・巻号頁:Asia Pac J Clin Nutr. 21(1):134-8. 2012

  • 食育・教育
  • 学童

要旨

今日、学齢期の子ども達が抱える栄養に関する問題はもしかすると深刻かもしれない。若い世代の肥満や栄養にかかわる他の病気を予防するため、台湾では給食プログラムが提案され、実施されてきた。生徒達が一日に必要な栄養基準量に合った栄養を摂取し、正しい食習慣を身に付け、健康的な生活スタイルを維持できるようにするためである。この為、食材の使用法、料理法、栄養価についての明確な知識をもった専門職の栄養士が重要となる。しかしながら、台湾の大多数の学校では財政上の制約と組織の欠如により、栄養士のポストを設けることができないでいる。代わって、通常、教師、養護教諭、その他の学校職員がその役割を担っている。栄養士がいないという問題は、学校での栄養教育を妨げ、子ども達が給食から必要な栄養を摂取するのに不利な状況をもたらしている。学校における栄養士の実状がかようなものであるため、現在実施されている給食と給食摂取基準の間には大きな隔たりがある。教育と衛生においても問題が存在する。一つの解決策としては、計画や政策を支えるインフラの整備、適切な額の予算、よい人事体制の確立など全ての面での調整が不可欠となる。また、必要なインフラが整備される一方で、教育システムも構築されれば、現在雇用されている栄養士はプロの意識を戦略的に高めていくことができる。この教育システムにより、学校専属の栄養士のいない学校でも、栄養についての専門知識を活用し期待通りに学校給食の向上を図ることができるであろう。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/alliance/berohe000000nv9r.html

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2015年9月21日