2010年
著者:木下英樹
所属:宮城大学食産業学部

  • 健康科学
  • 分析・その他基礎研究

要約

ブタ腸管から乳酸菌を分離・同定した。全部で20菌株の乳酸菌を分離・同定することができた。属別で見るとLactobacillus属が11菌株、Weissella属が7菌株、Streptococcus属が2菌株であった。また、乳酸菌以外の属としては、Caulobactersp.、Deinococcussp./Staphylococcus sp.、Klebsiella sp.およびEscherichia sp./Shigella sp.が分離された。レセプターオーバーレイ分析(RO分析)の結果、Lactobacillus gallinarumPL2-5のPBS抽出タンパク質(約45kDa)がムチンに対して付着性を示すバンドとして検出された。この付着は濃度依存的であり、さらにpH8.2よりもpH5.0で濃いバンドとして検出された。本タンパク質のN-末端アミノ酸配列解析の結果、ADAIGの5残基を決定したが、同定することはできなかった。また、ムチンへの付着性試験の結果、本菌株は18%の付着率を示し、腸管への付着性を証明できた。最も高い付着率を示しのは、PB2-8であり付着率は69%だった。20%以上の付着率を示した菌は、PB2-8以外ではPB2-4、PB3-1、PB2-9、PB3-9およびPL2-3であり、それぞれ61%、42%、32%、28%および20%だった。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000022nlp.html
キーワード:
プロバイオティクスグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素GAPDH腸管付着性

2015年9月18日