新規の牛乳による入眠促進機構の解明とその入眠促進因子の単離
2007年
著者:長谷川信
所属:神戸大学大学院農学研究科
要約
我々は、これまでに牛乳記含まれるルラクトアルブミンがグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の遺伝子発現を捉進すること、及び、GLP-1が中継神経系においてノルアドレナリンの合成或いは放出の促進により睡眠を誘導することを示唆している。本研究では、牛乳による入眠促進機構の解明を目的として、GLP-1が関与する入眼促進機構の解明と、α-ラクトアルブミンから産生される入眼促進ペプチドの検索を行なうこととした。
鶏へのGLP-1の脳室内投与は、中枢神経系において最上流の摂食抑制ペプチドであるα-メラニン細胞刺激ホルモン(a-MSH)の前躯体プロオピオメラノコルチン(POMC)、及び、その下流の摂食抑制ペプチドである副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)のmRNA量を有意に増加させた。ここで、CRFの中枢投与は入眠を誘導しないこと、及び、POMCからα-、β-、γ-MSH及びβ-エンドルフィンの4種のペプチドが産生されることが知られていることから、これらの4謹のペプチドのいずれかを介してGLP-1による入眠促進が発現される可能性が推察された。そこで、哺乳類において摂食抑制作用を有することが確認されている3穣のMSH(α-、β-、γ-)を鶏に中枢投与した結果、α-MSHのみが強力に摂食を抑制し、且つ入眠を促進することが明らかとなった。
α-ラクトアルブミン酵業分解物の経口投与は、鶏の小腸遠位部におけるGLP-1の前躯体プレプログルカゴンのmRNA量を有意に増加させた。又、α-ラクトアルブミン酵素分解物は初代培養小腸細胞のプレプログルカゴンmRNA量を有意に増加させた。これらの結果から、α-ラクトアルブミン酵素分解物中にプレプログルカゴンの遺伝子発現を保すペプチドが存者し、上述の初代塔養小揚細胞によるGLP-1発現in vitroの検索系を用いれば、α-ラクトアルブミン酵素分解物中の入眠促進因子を特定できる可能性が示された。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p000001a9vl.html
鶏へのGLP-1の脳室内投与は、中枢神経系において最上流の摂食抑制ペプチドであるα-メラニン細胞刺激ホルモン(a-MSH)の前躯体プロオピオメラノコルチン(POMC)、及び、その下流の摂食抑制ペプチドである副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)のmRNA量を有意に増加させた。ここで、CRFの中枢投与は入眠を誘導しないこと、及び、POMCからα-、β-、γ-MSH及びβ-エンドルフィンの4種のペプチドが産生されることが知られていることから、これらの4謹のペプチドのいずれかを介してGLP-1による入眠促進が発現される可能性が推察された。そこで、哺乳類において摂食抑制作用を有することが確認されている3穣のMSH(α-、β-、γ-)を鶏に中枢投与した結果、α-MSHのみが強力に摂食を抑制し、且つ入眠を促進することが明らかとなった。
α-ラクトアルブミン酵業分解物の経口投与は、鶏の小腸遠位部におけるGLP-1の前躯体プレプログルカゴンのmRNA量を有意に増加させた。又、α-ラクトアルブミン酵素分解物は初代培養小腸細胞のプレプログルカゴンmRNA量を有意に増加させた。これらの結果から、α-ラクトアルブミン酵素分解物中にプレプログルカゴンの遺伝子発現を保すペプチドが存者し、上述の初代塔養小揚細胞によるGLP-1発現in vitroの検索系を用いれば、α-ラクトアルブミン酵素分解物中の入眠促進因子を特定できる可能性が示された。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p000001a9vl.html
- キーワード:
- GLP-1MSHCRFα-ラクトアルブミン酵素分解物