2006年
著者:赤星亜朱香
所属:熊本県立大学環境共生学部

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

要約

20代の健康な非喫煙女性における牛乳摂取が、唾液IgA分泌に及ぼす影響について検討した。その結果、牛乳を摂取したグループで唾液IgA濃度は、有意差はないものの上昇する傾向にあった。一方、ストレス指標として用いられる唾液コルチゾール濃度は、牛乳摂取期間で低い傾向にあった。血清中の免疫関連成分については有意な変化や差は認められないものの、唾液IgA濃度と血清IgA濃度、唾液IgA分泌量と血清IgA濃度および唾液IgA濃度と血清CD8陽性細胞率の間に正の相関が認められた。これらの結果より、牛乳がヒトの口腔免疫機能を賦活する可能性が示唆された。また、唾液IgAが生体の免疫能を知る一つの手がかりとなる可能性も示された。さらに、牛乳摂取によるストレス緩和あるいはリラックス効果が期待された。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p000001a8l5.html 

2015年9月18日