2006年
著者:柴 田 博
所属:桜美林大学加齢・発達研究所

  • 健康科学
  • 高齢者
  • 生活習慣病予防

要約

秋田県N村の65歳以上の住民のうち、1996年から2000年まで栄養改善介入を受けた男女847名に対し、牛乳飲用が栄養および老化の従属変数にどのように影響するかを分析した。1996年と2000年における横断的分析と1996年の牛乳飲用の2000年の従属変数への影響という縦断的分析も行った。解析は年齢も加え、各食品摂取スコアを独立変数とするステップワイズ法で行った。牛乳飲用習慣は、体格指数(体重/身長^2)赤血球数、総コレステロ-ルに有意な正の関連を示した。収縮期血圧および拡張期血圧には有意な負の関連を示した。上記の分析では、牛乳摂取は血清アルブミンには有意な関連を示さなかった。しかし、4年間に牛乳の摂取頻度が増加したあるいはほとんど毎日摂取し続けた群はそうではない群よりアルブミンの増加量が大きい傾向が認められた。
以上、牛乳飲用は加齢により低下していく身体指標と高血圧に対し、好ましい影響があるものと考えられた。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p000001a8l5.html
キーワード:
体格指数赤血球コレステロ−ル血圧

2015年9月18日