2004年
著者:杉山みち子
所属:神奈川県立保健福祉大学栄養学科

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

要約

昨年度開発した、牛乳・乳製品を活用したGlycemic Index(GI)教育用教材を取り入れた3か月間の教育プログラムを作成した。また、その効果を明らかにするために、2年間の継続研究として、糖尿病境界域者ならびに2型糖尿病者を対象とした3か月間のランダム化比較試験を行った。本論では、その中間解析を行った結果を報告した。
教育プログラムに参加した対象者のHbA1C、体重、総コレステロール、LDLコレステロール、食事関連QOLは、教育プログラム参加後に有意に改善した。したがって、開発した本教育プログラムの有効性が示された。また、教育後のGI群における食事は、全員が低GI食の定義を満たしており、主食のGIの低減効果があるとされる牛乳・乳製品の摂取量も有意に増加した。つまり、開発した教材を取り入れた3か月間の教育プログラムは、低GI食の実践に有効であったといえる。さらに食事関連QOLは、GI群においてのみ改善した。しかしながら、教育前後のHbA1C平均値を見ると、従来
指導群と比較してGI群のほうが大きく低下していたものの、対象者数が少なかったために変化量の差は有意ではなかった。牛乳・乳製品を活用した低GI食教育の有効性を明らかにするため、来年度も引き続き対象者数を拡大させて検討する。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/8d863s000004dmbk.html
キーワード:
グリセミック・インデックス糖尿病血糖値栄養教育

2015年9月18日