2004年
著者:藤田敏郎
所属:東京大学大学院医学系研究科

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防

要約

食事性カルシウム(Ca)は食塩感受性高血圧に対して特異的な降圧効果を示すが、そのメカニズムの一端として抗酸化作用に基づくインスリン抵抗性改善作用がある可能性について食塩負荷Dahl食塩感受性(S)ラットを用いて検討した。Dahl Sラットは食塩負荷を行なうと、血圧上昇に伴い、酸化ストレス亢進を伴うインスリン抵抗性増強を認めた。食事性Ca補充は食塩負荷Dahl Sラットの血圧を下げ、インスリン抵抗性や酸化ストレスを抑制する傾向を認めた。食事性マグネシウム(Mg)補充も同様の傾向を認めた。このことから、食事性のCaやMgの補給は弱いながらも抗酸化作用を有し、そのためにインスリン抵抗性を改善する可能性があると思われた。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/8d863s000004dmbk.html
キーワード:
カルシウムマグネシウムインスリン抵抗性酸化ストレス

2015年9月18日