2003年
著者:杉山みち子
所属:神奈川県立保健福祉大学栄養学科

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防

要約

日本人の主食である米飯を中心とし、牛乳・乳製品を活用した低グリセミック・インデックス(GI)食を栄養教育に取り入れるため、地域栄養教室参加者を対象として、食事のGIと栄養評価指標との関連を検討した。食事のGIと摂取食品との関連では、食事のGIは、米と正の相関、牛乳・乳製品とは負の相関が見られた。食事のGIと糖代謝指標との関連では、FPG、IRIと有意な正の相関がみられた。これらのことから、牛乳・乳製品を取り入れた低GI食は、疾患の予防や治療に有効で、あると考えられた。そこで、本結果および杉山らの先行研究によって得られた知見を基に、牛乳・乳製品を活用したGI教育方法を検討し、教材「ご飯食を基本にした低GI食のすすめ-食後の血糖上昇を抑えよう-」を開発した。教材を用いたGI教育により、牛乳・乳製品の総摂取量は有意に増加した。また、総糖質摂取量に占める低GI食品による糖質摂取剖舎は有意に増加し、対象者の食事のGIは有意に低下した。
日本人を対象とした食事とGIの関連および、杉山らの先行研究の知見に基づいて検討したGI教育手法によって、対象者の食事のGIが低下した。したがって、次年度の継続研究におけるランダム化比較試験による低GI食の有効性の評価に向けて、GI教育手法を確立することができた。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021cbk.html
キーワード:
グリセミック・インデックス糖尿病血糖値教育手法

2015年9月18日