2002年
著者:宮澤陽夫
所属:東北大学大学院農学研究科

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

要旨

粥状動脈硬化における過酸化リン脂質(PCOOH,phosphatidylcholine hydroperoxide)生成とグリケーションの分子機構を明らかにする目的で、ウサギへの食餌性コレステロールおよびフルクトース負荷実験を行った。LDL-コレステロール値の増加と血漿リボタンパク質濃度の増加に伴ってPCOOHが増加し、これが引き金になり粥状動脈硬化が発症した。さらにコレステロールとともにフルクトースを負荷するとグリケーションを介して膜脂質過酸化が促進され、粥状動脈硬化をさらに進行させることが明らかになった。血漿過酸化リン脂質の増加は動脈硬化の発症と進展に深く関与することがわかった。PCOOHは生体の酸化ストレスマーカーとして好適であることが示された。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021dl2.html
キーワード:
過酸化リン脂質PCOOH酸化LDLコレステロール

2015年9月18日