2001年
著者:宮澤陽夫
所属:東北大学大学院農学研究科

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防

要旨

粥状動脈硬化における過酸化リン脂質(PCOOH,phosphatidylcholine hydroperoxide)生成の分子機構を明らかにする目的で、ウサギへの食餌性コレステロール負荷試験を行った。コレステロール食によりウサギの盛中のPCOOHは著明に増加し、大動脈弓部の動脈硬化病変組織でも過酸化リン脂質の蓄積を認めた。この過酸化リン脂質の増加が、粥状動脈硬化形成の分子機構に深く関寄与し、さらに肝臓や腎臓など臓器組織の膜脂質過酸化をも誘発することが確認された。血中過酸化リン脂質の測定は、生体の酸化ストレスを評価するための好適な指標であることが示された。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021dt1.html

2015年9月18日