肥満の形成に及ぼす食事性脂肪の影響に関する栄養学的研究
2000年
著者:伏木亨
所属:京都大学大学院農学研究科
要約
本研究においては、肥満発症及び改善の鍵を握る体熱産生器官である褐色脂肪組織細胞の発生・機能分化を、特に食事性脂肪との関連において解析するとともに、その作用機序について解明することを目的とした。その結果、高度不飽和脂肪酸を多量に含有する魚油は、脂質代謝制御に関与する核内レセプタ一、ベルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)の活性化を介して褐色脂肪組織における熱産生機能を効果的に高め、白色脂肪蓄積の抑制をもたらす食品成分であることが示唆された。このような魚油など高度不飽和脂肪酸を多く含む油脂の特性は、食品の生体調節機能として極めてユニークであり、今後の食生活や食品、医薬品産業で活用されるべき有用な新しい知見であると考えられる。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021e2i.html
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021e2i.html
- キーワード:
- 肥満体脂肪食事牲脂肪高度不飽和脂肪酸