1998年
著者:南部征喜
所属:兵庫県立成人病臨床研究所

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防

目的

牛乳・乳製品は、栄養価の高い食品である。しかし、小児を対象とした調査では半数近くが牛乳・乳製品を毎日摂取する習慣がない。小児期の食歴が中・高年期の食習慣の基礎をなすため、小児期に積極的に摂取させる必要がある食品の1つであり、牛乳・乳製品の摂取も含めた食事教育が必要となる。ただ、牛乳・乳製品は飽和脂肪酸含量の割合が高いため、特に都市化と西欧食化を特徴とする本邦の生活環境のなかで過剰摂取することは、高コレステロール血症の発症リスク面で問題となる。このような現状において、食生活を中心とする健康教育指針を作成し、その普及をはかることは、疾患を横断的に捉えた健康教育を推進する上で極めて重要である。
本研究は、小児の正しい健康観や行動変容をおこさせるための保護者への健康教育指針の作成を終局的な目的とし、本年度は小学校児童の3年間の追跡調査を行い、環境との関わりによる高コレステロール血症の診断指標を確立し、さらにハイリスク児童の生活環境および身体的所見の特徴を明らかにした上で牛乳・乳製品の適正摂取量に関して報告する。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021epa.html

2015年9月18日