更年期高血圧の成因におけるエストロゲンおよびCa代謝の役割
1998年
著者:猿田享男
所属:慶應義塾大学医学部内科
はじめに
従来、女性の脳梗塞や虚血性心疾患の罹患率は男性に比べて低いと考えられてきた。しかし、最近、女性の平均寿命が延び、急速に高齢化が進み、更年期以降、心血管系疾患の罹患率は急激に増加し男性をも凌ぐことが明らかにされてきた。すなわち、更年期以降の女性に、脳梗塞および虚血性心疾患が多発集積し、徐々に脳血管性痴呆や左室機能不全などの重大な合併症が引き起こされている。
更年期以降の女性に、心血管系疾患が急激に増加する要因の一つに閉経後の高血圧の発症が考えられる。しかしながら、現在までのところ、更年期高血圧症の病態および合併症発症の機序についてほとんど検討がされていない。
本研究においては、更年期高血圧の臨床的特徴とされる、「高食塩食を摂取した際の血圧上昇」すなわち、食塩感受生に焦点をあて、食塩感受性を示す更年期高血圧の疾患モデルを新しく作成することから着手した。さらに、高血圧の成因となる、細胞内Ca動態を中心として更年期高血圧発症機構の解明を試みた。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021epa.html
更年期以降の女性に、心血管系疾患が急激に増加する要因の一つに閉経後の高血圧の発症が考えられる。しかしながら、現在までのところ、更年期高血圧症の病態および合併症発症の機序についてほとんど検討がされていない。
本研究においては、更年期高血圧の臨床的特徴とされる、「高食塩食を摂取した際の血圧上昇」すなわち、食塩感受生に焦点をあて、食塩感受性を示す更年期高血圧の疾患モデルを新しく作成することから着手した。さらに、高血圧の成因となる、細胞内Ca動態を中心として更年期高血圧発症機構の解明を試みた。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021epa.html