1993年
著者:内藤周幸
所属:帝京大学医学部客員教授

  • 健康科学
  • 精神・神経・睡眠・脳機能・認知機能
我々は、19才の看護学院生徒(女性)について、毎日400mlの牛乳飲用の血清コレステロールに与える影響について検討し、3回の無作為化二重盲検比較試験によって、1日400mlの牛乳の摂取によって血清総コレステロールは一時(4週及び8遇)増加するが、飲用を継続していてもその後(12週)には前値に戻ることを観察し、少なくとも1日400ml以内の牛乳の長期的な飲用は血清総コレステロール・レベルには何ら影響しないと考えられ、これは“慣れ"の現象によると思われると報告したが、それまでの研究では、女性で、牛乳は1日400mlに限って行ったので、昨年は毎日飲用する牛乳の量及び性差の影響を見るため、年令21-29才の男女(男24名、女12名)について、男性では牛乳1日400ml、600ml及び1000mlの3群、女性では400ml及び600mlの2群について検討し、男女とも600ml以下ではこれまでと同様な成績が得られたが、男性の1000ml群では、体重には変化は見られなかったにも拘らず、血清総コレステロールの増加が観察された。そこで今回はその成績の確認及び女性に対する1000ml飲用の影響を見るために、以下の実験を行った。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021tvd.html

2015年9月18日