1992年
著者:前田英雄
所属:鳴門教育大学生活健康系

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防

目的

遺伝性肥満Zuckerラットは多くの研究者により種々の異常が報告されている。その中でも肥満Zuckerラットで見られる高脂血症や高インシュリン血症は人の肥満でも同様に見られ、人の成人病のモデル疾患動物として用いられている。しかし、その異常の病因である遺伝子やその代謝産物に関しては現在まで明らかでない。本研究助成金では遺伝性の肥満Zuckerラットに牛乳・乳製品中に含まれている有機酸を混入した飼料を与え、それらが血清及び肝臓脂質に及ぼす影響について検討した。牛乳成分中に含まれる有機酸として特にクエン酸と酪酸に注目し、また乳製品中の有機酸としてヨーグルトに1%の割合で含まれている乳酸の以上3つの有機般に注目した。本研究では、脂質合成が著しく亢進している遺伝性肥満Zuckerラット飼料摂食量、体重の変化、血清脂質量及び肝臓脂質量に及ぼすこれら有機酸の影響について比較検討した。また、最近著者らが見いだした肝臓脂質合成に連動する肝臓細胞質画分中の分子量120kDaタンパク質量についても併せて検討した。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021uzy.html

2015年9月18日