食事摂取が血清中の脂肪酸組織と血液凝固系に及ぼす影響に関する疫学的研究 -とくに牛乳の影響を中心として-
1992年
著者:小町喜男
所属:大阪府立公衆衛生研究所
目的
エスキモーとデンマーク白人の疫学調査から端を発した血清多価不飽和脂肪酸と循環器疾患との関連について、特にω3系多価不飽和脂肪酸が血小板凝集抑制に働き、循環器疾患発生抑制に影響を及ぼす事が報告されている。一方、最近、血液凝固因子の一つである血漿フィブリノーゲンの高値が循環器疾患、中でも虚血性心疾患の発生を高めることが報告されている。昨年度、われわれは都市、農村、漁家の食生活の異なる集団において、牛乳を含めた食品摂取と血清脂肪酸構成との関連を成人女子について検討し、魚の摂取とω-3系多価不飽和酸との正の関連、肉、油脂類の摂取とω-6系多価不飽和脂肪酸との正の関連を認めたが、牛乳摂取と血清脂肪酸構成との関連は、魚、肉、油脂に比べて小さかったことを報告した。今回は同様の検討を成人男子で行うとともに、牛乳を含めた食品摂取と血漿フィブリノーゲンとの関連をも分析し、牛乳等の食品摂取が循環器疾患に及ぼす影響を検討することを目的とした。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021uzy.html
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https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021uzy.html