1992年
著者:藤田拓男
所属:国立療養所兵庫中央病院

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はじめに

人口の老齢化に伴って大きな問題となっている骨粗鬆症は閉経後の女性に多く見られカルシウム摂取の不足が最も重要な危険因子であるとされている。カルシウムは色々な食物に含まれ、ことに牛乳・乳製品には大量に含まれているが、日本人の場合は、カルシウム摂取総量の中に占める乳製品の割合は約23%で欧米の75%に比べではるかに少ない。しかしながら、カルシウムを含む他の食品即ち、小魚、海草、野菜、大豆製品等は、食事の基本的成分であって、その摂取量に個人差は比較的少く、大部分の人があまり違わない量を摂っていると考えられるのに比べ、牛乳は食事の一部としてよりはむしろ栄養補給剤又は嗜好品として、その摂取には個人差があり、比較的大量を摂ることも可能であり、カルシウムの総摂量は牛乳の摂取量に依存する所が大きい。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021uzy.html 

2015年9月18日