1991年
著者:堀内正公
所属:熊本大学医学部生化学第2講座

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

研究目的

乳清タンパク質(Whey Protein)はヒト母乳のタンパク質の70%以上を占めている。最近の人工ミルクの研究によれば、乳清タンパク質/カゼイン比が高い程、乳児の血中コレステロール上昇が抑制される。もし、この抑制作用が乳児及び学童、成人でも同様であれば、乳清タンパク質の摂取によりコレステロール値の上昇を抑制し、動脈硬化に由来する虚血性心疾患の予防に使用できる可能性がある。本研究では、乳清タンパク質の血中コレステロール低下メカニズムを明かにするため、粥状動脈硬化症の初期病変と考えられているマクロファージの泡沫化に対する乳清タンパタ質の影響を検討した。具体的には、ラット腹腔マクロファージ(Mφ)をアセチルLDLで泡沫化させるin vitroの実験系に対する乳清タンパク質の抑制作用並びに、HDLの細胞コレステロールの引き抜き作用に対する効果を検討した。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021ull.html

2015年9月18日