1991年
著者:井上哲郎
所属:浜松医科大学整形外科

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

目的

我々は、運動の負荷によって生じる骨塩量の変化にカルシウム摂取がいかなる影響をおよぼすかについて、主にラットを用いた動物実験を行い検討してきた。
一般に運動の負荷は骨量を増加させると考えられているが、我々の行った実験的骨粗鬆症モデルラットによる実験では、低カルシウム食で飼育した骨粗鬆症モデルラットに運動を負荷しでも有意な骨量増加は得られず、充分な高カルシウム食を与えて運動負荷を行った骨粗鬆症ラットにおいて有意の骨量増加がみられた。したがってこの実験結果から骨粗鬆症モデルラットにおいては、単なる運動負荷のみでは骨量の増加は得られず、運動負荷とともに充分なカルシウム摂取が必要であることが証明されている。
今回この結果を踏まえて、健常女性における運動習慣・牛乳摂取習慣が、腰椎骨塩量におよぼす影響について検討した。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021ull.html 

2015年9月18日