1989年
著者:井上哲郎
所属:浜松医科大学整形外科

  • 健康科学
  • 各ライフステージ

結果

当科を訪れた女性およびボランティア女性916例の健常女性を対象に、日本人腰椎骨密度の基準値を算出する目的でLUNAR社製DPXを用いて、第2腰椎から第4腰椎までの平均骨密度を計測した。
その結果、Peak bone massは40才代にあったが、20才から40才代の聞の骨密度に統計学的な有意差はなかった。閉経期以後50才代から急激な骨密度の低下が認められ、50才から60才の10年で約18%の骨塩量の低下が認められた。60才以降は加令にともなう低下傾向がみられたが、低下の程度は緩徐であった。
この結果より骨塩量の低下には閉経という因子が大きく関与していると考えられた点とPeak bone massの骨塩量が40才代にあった点から、特に40才代の女性に着目し、骨塩測定の際に乳製品の摂取状況と月経周期の異常の有無、閉経について問診を行った。
問診により、乳製品の摂取状況に関しては、牛乳が嫌いでほとんど摂取しない群、平均して200cc程度は摂取する群、努めて400cc以上摂取する群の3群に分けた。月経周期に関する問診からは、月経の周期が規則正しい群、月経の周期が不順である群、閉経を向かえた群の3群にわけた。


書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021tkn.html 

2015年9月18日