1987年
著者:板倉弘重
所属:国立栄養研究所病態栄養部

  • 健康科学
  • 各ライフステージ
牛乳・乳製品は、日本人に不足しがちなカルシウム(Ca)をはじめとし、各種栄養素の給源である。しかし、長年の食習慣の他、乳脂肪と血中コレステロールとの関連などから、乳類の摂取を控える傾向もみられる。昭和61年国民栄養調査結果によると、乳・乳製品摂取量は、全国平均l人1日当たり117.9gと前年に比べ、僅かにもちなおしたものの、Ca摂取量は551mgと所要量に未だ大きく不足している。乳・乳製品のCa摂取量への寄与率は23.2%で首位であるが、非農家世帯の24.3%に比べ、農家世帯では18.7%と世帯別をはじめ、かなりの格差がみられるのが実情である。また年令による格差もあり、30歳代世帯主の家庭での150.3gの乳類摂取に比べると、50歳代世帯主家庭87.7g、60歳代世帯主家庭105.3g、70歳以上世帯主家庭103.8gと約2/3に減少している。
高齢者では、Ca代謝の異常も認められることから、本研究では、牛乳を摂取させることにより、血中脂質やCa代謝へどのような影響を及ぼすかにつき、高齢者と青年で比較検討した。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021qu5.html

2015年9月18日