1986年
著者:寺本民生
所属:東京大学医学部第一内科

  • 健康科学
  • 生活習慣病予防
高コレステロール血症と動脈硬化症との関連は、米国の Framingham study により明らかにされた。またGoldStein Brownらの低比重リポ蛋白 (LDL) に対する受容体の研究により、 LDL受容体欠損症→高コレステロール血症→動脈硬化症の図式が確立された。しかし、現実には、心筋便塞患者の約5%のみが、この LDL受容体欠損症であり、その他の95%はLDL受容体は正常であるにもかかわらず、動脈硬化症の発症を見ている患者である。この95%の患者の動脈硬化症発症要因として食事由来脂質の影響が重視されている。
我国においては、食事事情の好転とともに栄養過多状態に対する危機意識がたかまっているが、過剰在危機意識による弊害も無視できない。
我々は、比較的普及している牛乳・乳製品について、その摂取が血清脂質並びに動脈硬化症に与える影響を検討する目的で、本年度は血清脂質 に対する牛乳摂取の影響を検討した。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021qen.html

2015年9月18日