牛乳摂取が血清脂質に及ぼす影響
1986年
著者:山本章
所属:国立循環器病センター研究所病因部
目的
栄養過剰が高血圧、高脂血症、糖尿病などを通じて動脈粥状硬化性疾患の進展に寄与して居り、日本もまた西洋先進国並みに虚血性心疾患の増加することが危倶されている。食餌中のコレステロールが血清コレステロールの上昇をおこすことは先づ当然と考えられるが、食餌中の飽和脂肪酸、等に牛乳脂肪中に多いミリスチン酸、パルミチン酸も肝臓でのコレステロール合成を亢進させることによって血清コレステロールを増加させるというデータがある。但し乳汁中には逆にコレステロールを抑える物質もあり、牛乳の形で摂取された脂肪分がコレステロール上昇にどの程度寄与するか、特に日本人の場合データはない。また、食餌中のコレステロールの場合も同様であるが、個人の体質が大きく影響するとともに否定出来ない。これらを明らかにすることを最終目標として、今回は牛乳負荷によって一般健常者の血清脂質がどの程度影響されるかを調査した。
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021qen.html
書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021qen.html