2022年
著者:𠮷井 美奈子
所属:武庫川女子大学 教育学部

  • 食育・教育
  • 学童

研究成果の概要

本研究は、小学校家庭科における「乳」を題材にした倫理的消費者育成のための教材・プログラム開発に関する研究である。小学校家庭科に於いて「乳」製品を用いた食育を通して、倫理的消費者育成の素地を涵養する教育プログラムを開発し、その検証を行うことを目的とした。小学生にとって、牛乳や乳製品について、その背景に「命」があることを認識することは難しく、本教育教材を通して興味関心を持たせ、乳や乳製品に対する知識を増やし、食品選択の際に価格以外のことも考えた選択ができるようなものを目指した。
まず、大学生に対して乳・乳製品についての意識や知識を確認し、仮の教材によって学生らの意識がどのように変化したかを検証した。そして、大学生であっても間違っていた知識の部分を中心に教材を作成した。知識以外の内容については、乳や乳製品、牛や子牛、そしてそれらに関わる人たちの状況を知り、関心を持たせる教材を目指した。更に本教材を通して個人での考察だけでなく、チームワークが保たれるような流れを作り、ゲーム性による刺激を与えて集中力を高めた。その教材を、小学生に向けて実践した。
その結果、この教材プログラムを実践することによって、酪農や乳・乳製品に関わる人のことや、食の大切さを考えることができた。ゲーム性を持たせたことによって、意欲的に知識を増やすことを楽しんだり、値段以外の表示をみたりすることができるようになった。児童らには、途中までグループ戦であることを認識させないようにし、自然発生的にグループ内での協力、また場合によってはグループ同士の助け合いにも発展させられることができた。各グループにヒントとなるグッズを置いていくことで、積極的にプログラムに参加できていた。本研究の課題としては、リモートによる外部とのやり取りを予定していたが、学校の状況、実践をお願いする上での時間の制約等の課題があり、ネット上の工場見学等の可能性に留まった。リモートを実践するためには、リモート先の工場や酪農家、販売者との緻密な調整や準備が必要であり、担当教員がそれぞれ企画することは難しいことが明らかになった。

研究分野:教科教育、消費者教育、家政学、家庭科教育
キーワード:
倫理的消費者小学校家庭科教育教育教材

2026年4月14日