2021年
著者:河口 八重子
所属:独立行政法人 国立病院機構京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室

  • 食育・教育
  • 乳幼児

研究成果の概要

本研究の目的は、欧州発の五感を用いた食育(サペレメソッド)のリモート&リアル(R&R)体験型食育プログラムを開発し、牛乳が苦手な未就学児(以下、児)での有効性を検証することである。応募者52名のうち1回25分のプログラムに参加した児と保護者の40組から有効回答を得た(回答率77.0%)。その結果、ベースラインの調査から家で牛乳を全く飲まない群(n=13)、1日1回未満群(n=17)、1日1回以上群(n=10)の3群に分類することができた。家で牛乳をまったく飲まない群の61.5%が介入後に家で牛乳を飲むようになった。その要因として、意識面では「声かけ」、行動面では「適温提供」「種類確認」が保護者の有意な変化として認められた。また、1日1回未満群では、介入後に牛乳・乳製品(全8項目)の摂取回数が有意に増加した(1.5 ± 0.6回 → 2.2 ± 0.9回、P=0.003)。以上の成績は、牛乳が苦手な児の介入法としてR&Rを用いた本法が有効であることを示しており、その全国的な普及が望まれる。
研究分野
未就学児の食行動

※2021年度「食と教育」学術研究
キーワード:
乳幼児牛乳サペレメソッドオンライン

2022年10月21日