2018年
著者:由田 克士
所属:大阪市立大学大学院 生活科学研究科
大阪市立大学生活科学部食品栄養科学科

  • 食育・教育
  • 成人

研究成果の概要

 本研究は保存性の高い乳製品を活用した食・栄養面からの災害時対応可能な人材育成プログラムの構築とその教育効果を検証し、備蓄食糧・災害対策食としての乳製品の新たな可能性を検証 することを目的に実施した。対象は、管理栄養士養成施設である大阪市立大学生活科学部食品栄 養科学科4回生35名であり、演習を実施する教育群とした。対照群は同規模の別の公立大学4校の管理栄養士養成施設に通う4回生とした。教育群では災害時における乳製品の活用策と、各ライフステージへの展開を考慮した炊き出し献立の考案および屋外演習を実施した。対照群には、事前と事後のアンケート調査の実施協力を依頼した。
 事前と事後のアンケート結果を比較したところ、教育群において災害の食支援に関する知識等 の理解を演習により深めた者が多かったが、対照群では変化は認められなかった。また教育群の事後調査において、災害時に乳製品を活用する意義を理解し、そのスキルを習得できたと回答した者が7割から8割程度であり、一定の教育効果があったと示唆された。今後も、さらに検証を重ねた上で本演習プログラムを発展させ、災害時の食支援に貢献できる人材輩出を目指したい。


研究分野:災害時食支援 人材育成
 
※平成30年度「食と教育」学術研究
キーワード:
乳製品災害 食支援人材育成ライフステージ

2021年12月20日