2013年
著者:松山由美子
所属:四天王寺大学短期大学保育科

  • 食育・教育
  • 乳幼児

研究成果の概要

牧場体験を核にしたプログラムを実施したことで、領域「健康」に含まれる、食(牛乳・乳製品)への興味や関心、領域「環境」に含まれる、自然環境(牧場や動物)への興味や関心が高まり、保護者も実感するほどの幼児の変容が見られた。
さらに、幼稚園のカリキュラムに、ただ牧場体験を追加しただけではなく、「思いやりの心を育てる」ことを園の目標にしている幼稚園の実情を踏まえて牧場体験とそれに関するプログラム(食育、多様な表現活動、遠隔交流)を意識して実施することで、先行研究では見られなかった領域「人間関係」に含まれる社会性の発達、領域「表現」及び「言葉」への興味・関心が高まった。領域「環境」も、自然環境だけではなく、「牛乳」を媒介とした買い物場面(社会環境)への興味・関心も高まった。
以上の成果は、牧場体験を含む食育プログラムが幼児にとって心から楽しみ学ぶことができるものであったからだと思われる。そのうえで、幼稚園の目標を具体的にプログラムに意識して活動を構成することで、プログラムにおける課題だけではなく、幼稚園のもつ潜在的な課題も明らかになり、牧場体験を核にしたプログラムの改善を通して、子どもも保育者も共に成長することを可能にした。

研究分野: 保育学、幼児教育学、教育工学

書籍ページURL
https://j-milk.jp/report/paper/alliance/berohe000000lbx7.html
キーワード:
牧場体験思いやり幼稚園における食育活動

2015年9月21日