平成28年度「乳の学術連合」学術研究報告会を開催しました
2016年8月31日
2016年8月26日、27日の両日にわたり開催した、「乳の学術連合」学術研究報告会について下記の通りご報告いたします。
報告会について
今回は、初の3研究分野の合同開催となりました
期日:平成28年8月26日(金) - 8月27日(土)
場所:学士会館
主催:乳の学術連合
発表者数:食と教育4名、牛乳乳製品健康科学11名、乳の社会文化8名 合計23名
参加者数:両日各約150名、延べ約300名
Ⅰ.乳の学術連合運営委員会 委員長 折茂肇 開会あいさつ(要旨)
26日の開会の際に主催者である折茂委員長より、今回の「乳の学術連合」学術研究報告会の特徴や学術研究報告会を今回合同で行うこととした経緯などについて挨拶しました。
◆「乳の学術連合」は3つの研究組織(牛乳乳製品健康科学会議・乳の社会文化ネットワーク・牛乳食育研究会)からなり、従来は毎年個別に学術報告会を開催してきたが、今回、これを合同で実施した。
◆学術領域を超えた研究交流によって、それぞれに研究の社会的有用性、他の学術分野の研究にとっての新しい切り口やヒント、アイデアを提供しあう。
◆その発展系として、領域横断的な総合研究を目指す。
◆3分野での研究交流、人脈交流により、それぞれの分野の関係性強化、情報発信レベルの向上を図る。
◆特に「食と教育」分野における教育ツールに、健康科学や社会文化的な知見を取り入れた情報発信ができるようにする。
◆作成される情報ツールをもとに、人々の生活・健康・栄養的課題の解決、食生活・食文化の発展に、牛乳乳製品が大いに役立つことを発信していく。
Ⅱ.研究発表及び受賞者
1.「食と教育」の部 26日に食と教育に関する研究が4名より発表され、そのうち2名が以下の通り優秀賞として表彰されました。(最優秀賞は今回該当者なし)
◆優秀賞
◆最優秀賞
◆最優秀賞
◆優秀賞
食を伝える新しい異世代間地域ネットワークづくりのための参加型アクションリサーチ
- 食事の形と低栄養予防対策の視点を組み入れて -
- 食事の形と低栄養予防対策の視点を組み入れて -
松本大学大学院 健康科学研究科 教授 廣田直子(ひろた なおこ)
◆優秀賞
大正期から昭和初期の東京市における「牛乳配給事業」の研究
- 「身体虚弱児童」への対応を中心に -
早稲田大学 教育・総合科学学術院 専任講師 野口穂高(のぐち ほたか)
2.「牛乳乳製品健康科学」の部 27日に健康科学に関する研究が11名より発表され、そのうち3名が以下の通り表彰されました。
◆最優秀賞
牛乳による運動後の筋グリコーゲン回復促進効果の検討
- 消化管ホルモンの分泌促進作用に着目して -
東京大学大学院総合文化研究科 准教授 寺田新(てらだ しん)
◆優秀賞
妊娠期および授乳期におけるマウス母獣の牛乳摂取による仔のエピゲノム解析
(Fibroblast Growth Factor 21 遺伝子のエピゲノム記憶の生理的意義の解明)
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 特任准教授 橋本貢士(はしもと こうし)
◆若手研究者奨励賞
牛乳乳製品摂取量と睡眠・疲労・健康感に関する一般人口調査研究
早稲田大学人間科学学術院 助教 岡島義(おかじま いさ)
3.「乳の社会文化」の部 27日に乳の社会文化に関する研究が8名より発表され、そのうち2名が以下の通り表彰されました。
◆最優秀賞
近代日本の乳受容における菓子の意義 - 京都の事例を通して -
京都府立大学 京都和食文化研究センター共同研究員 橋爪伸子(はしづめ のぶこ)
◆優秀賞
小売業における牛乳PB展開を通した売場活性化に向けて
亜細亜大学経営学部 准教授 西原彰宏(にしはら あきひろ)
Ⅲ.研究成果の公表について
今回の学術研究報告会は、平成27年度に実施した学術研究の中間的報告として開催しておりますので、今後各研究者より学会発表や論文、紀要などで公表されましたら、乳の学術連合ウェブサイトなどでお知らせいたします。
報告会の概要はこちらからご覧ください
今回の学術研究報告会は、「乳の学術連合」の領域横断的研究の推進及び研究者間の交流の場としても位置づけ、8月26日(金)、27日(土)の2日間にわたり「食と教育」「牛乳乳製品健康科学」「乳の社会文化」の3研究領域の報告会を開催し、また、1日目夕刻には情報交換会も開催いたします。
■平成28年度「乳の学術連合」学術研究報告会 開催のご案内(PDF)