1993年
著者:三宅浩次
所属:札幌医科大学公衆衛生学講座

  • 健康科学
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はじめに

われわれは、牛乳の長期にわたる飲用習慣が、健康にとって有利に働くことを疫学的な見地から検討を続けている。
食品摂取と健康の疫学的関連を分析するときに、単品として食品項目を比較検討することが少なくない。しかし、実際の食品の取り方は、ある食品を取れば、同じ食事の中で他の特定の食品をつきあわせたり、逆に避けたりすることがある。このように食習慣を構造的に理解しようとすると結構複雑であるが、個人の習慣としては、長期にわたって比較的安定しているものと考えられる。昨年度報告したように、8年以上の経過後の再調査で、5段階の食品摂取頻度による両調査間の順位相関係数は、全食品項目において統計学的に有意の相関関係が認められ、個人としての食習慣は大きく変化していないものと考察できた。
今回は、北海道一次産業コホートを対象としたコホート研究データから、基礎調査時の食事摂取パターンを多変量解析により求め、その後の生存者と死亡者について食事摂取パターンごとに比較研究を行った。その結巣、興味ある知見が得られたので報告する。


書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021rh3.html

2015年9月18日