1994年
著者:猿田享男
所属:慶應義塾大学医学部内科

  • 健康科学
  • 各ライフステージ
1)本態性高血圧症における牛乳摂取量の増加による血圧および脂質代謝の改善効果
2)高血圧自然発症ラットにおける筋小胞体カルシウムポンプ遺伝子(2型)の分子生物学的検討

目的
最近、本態性高血圧症にはカルシウム代謝異常やインスリン感受性の低下などの代謝異常症が合併しやすいことが報告されている。私どもは昨年度の研究により本態性高血圧患者の中で牛乳摂取量の少ないものは高脂血症を合併しやすいことを報告した。本年度はこれらの牛乳摂取量の少ない本態性高血圧患者に乳製品を積極的に摂取したときに、血圧および脂質代謝に対する影響を検討した。
一方、本態性高血圧症は従来より遺伝的疾患とされてきたが、カルンウム代謝の面からの検討は殆ど行われていない。そこで基礎的研究として遺伝的高血圧症の疾患モデルでカルシウム代謝異常がその成因に深く関与することが明らかにされている高血圧自然発症ラット(Spontaneously hypertensive rat 以下SHR)を用いて、細胞レベルでのカルシウム代謝異常の一つの候補遺伝子である筋小胞体カルシウムポンプ遺伝子(2型)の分子生物学的検討を行った。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021rh3.html

2015年9月18日