1998年
著者:金丸義敬
所属:岐阜大学農学部生物資源利用学科

  • 健康科学
  • 免疫調節・がん

研究目的

本研究は、牛乳ムチンの生理機能の有効性を、培養細胞系と動物実験系とを用いて、以下の諸点について詳細に評価することを直接の目的としている。
1)抗ウイルス作用:乳飲みマウスに経口投与した際のヒトロタウイルス感染に対する阻害作用について、他の感染阻害剤と比較することによって、ウイルス経口感染予防剤としての能力をin vivoで評価するとともに、動物培養細胞を用いて感染阻害作用のメカニズムをin vitroで解析する。
2)抗がん作用:経口投与した際の坦がんマウスの腫瘍退縮作用について、すでにその作用が明らかにされているカワラタケ抽出物であるPSKなどと比較することによって、経口抗がん剤としての能力をin vivoで評価するとともに、培養がん細胞の増殖阻害作用のメカニズムをin vitroで解析する。
3)血清コレステロール低下作用:ラットに経口的に投与した際の血清コレステロール値の低下作用について、すでにその作用が明らかにされている大豆タンパク質などと比較することによって、コレステロール上昇抑制剤としての能力をin vivoで評価するとともに、腸培養細胞を用いて食事性コレステロールの吸収抑制作用についてin vitroで解析する。
4)成長促進作用:ラットに経口的に投与した際の体重増加促進作用について、すでにその作用が示されているブタの胃ムチンなどと比較することによって、成長促進剤としての能力をin vivoで評価するとともに、腸培養細胞の増殖促進作用についてin vitroで解析する。

書籍ページURL
https://www.j-milk.jp/report/paper/commission/9fgd1p0000021epa.html

2015年9月18日